健康ブームの今、特に女性に人気なのがヨガ、ピラティス!!
メディアや、雑誌でも頻繁に取り沙汰されていますが、実際は…
『ヨガとピラティスって何が違うの?』
『どっちが自分に合ってるんだろう?』など、悩んでいる方も多いはず。
そこで、本記事では、ヨガとピラティスの違いはもちろん、そもそもの成り立ちや、それぞれの効果、動きの特徴について、わかりやすくお伝えしていきます。
運動を始めようと思っているけど、何から始めたら良いのかわからない…
そんなあなた!是非、本記事を参考に、是非ご自分にあったものを選んで、健康ライフを手に入れて下さいね♪
①発祥と成り立ち
■ヨガ
発祥:インド
目的:精神的、内面的な修行法のひとつ
ヨガは約4,500年前にインドのインダス文明で誕生したと言われています。
当時のヨガは、坐して目を閉じ瞑想を深めるという精神的、内面的な“修行法”のひとつという位置づけだったようです。
「ヨーガ」は「結ぶ」「コントロールする」「バランスをとる」という意味を持ち、サンスクリット語(インドの古代の言葉)で「つながる」という意味もあります。
ヨガがアメリカで広まってからは宗教的な思想は弱まり、健康法のひとつとして、心を鍛え身体の柔軟性を高めるために多くの方が実践するようになりました。日本でも、男女、年齢問わず人気で、多くの人に親しまれています。
■ピラティス
発祥:アメリカ
目的:負傷した兵士のリハビリとして
約100年前にドイツ人の従軍看護師ジョセフ・ピラティス氏によって、負傷兵のリハビリ目的として開発されたエクササイズ。
ピラティス氏は1926年にニューヨークに渡り、その自身で考案したピラティスエクササイズを広める為スタジオを開きました。ベッドに寝たままでも行え、主に肩甲骨周りの筋肉やインナーマッスルの強化を重視しており、身体機能の向上、ケガの予防にも効果的とされている為、そのメソッドは怪我から多くの人々を奇跡的に回復させ、ダンサー達を中心に徐々に噂が広まり、素晴らしい結果を残していきました。
②呼吸法
ヨガとピラティスの違いのひとつに呼吸法があげられます。
どちらも“呼吸を止めない”ということが一番大切ですが、正しい呼吸法で動くことによって、それぞれ効果を高める事ができます。
■ヨガ
複式呼吸
鼻から吸って鼻から吐く
副交感神経を優位にする作用があり、リラックス効果を得られます。
ヨガには様々な呼吸法があり、呼吸法が明確に指定されているわけではないですが近代のヨガで主な呼吸法は腹式呼吸です。お腹を膨らませるように鼻からゆっくり息を吸って、お腹をへこませるように鼻から吐きます。鼻呼吸は、口呼吸よりもより多くの酸素を身体に取り込めるとされています。 また、空気中のウイルスなどをブロックしたり、喉の乾燥を防いだりするなど、鼻呼吸にはメリットが多いと言われています。
意識を呼吸に集中させ、深くゆっくり腹式呼吸をおこなうことで、休息時に活発化する副交感神経を優位にする作用があり、リラックス効果を得られます。
■ピラティス
胸式呼吸
鼻から吸って口から吐く。
交感神経を優位にする働きがあるため、脳が活性化され筋肉も活動的な状態となり、頭も身体もすっきりとして集中力が高まります。
ピラティスは、胸式呼吸(ラテラル呼吸)が基本とされています。
ラテラル呼吸は、鼻から吸って胸を膨らませ、口から吐いて胸をしぼませます。その時、肋骨を前や上だけでなく、横や後ろにも広げるイメージで吸い込みます(肋骨は胸全体を取り囲むようについています)。特に、背中を意識して吸うことが大切です。吐くときは広げた肋骨を閉じる感覚でゆっくりと口から息を吐きます。交感神経を活発にして心身をリフレッシュすることができるだけでなく、体に酸素を十分に取り込むことで頭をすっきりさせることもでき、エクササイズの効果も高めてくれます。
③動きと目的
「動のピラティス」、「静のヨガ」とも言われるように、止まる事なく常に動くエクササイズの多いピラティスに対し、ヨガはポーズをとって静止する、という形が多いです。
■ヨガ
ヨガはポーズの中で呼吸法や瞑想を取り入れ、心と身体を結びつけることに重きが置かれており、呼吸に合わせてゆったりと動いたり、ポーズをとってキープしたりと「静止」の時間が多いのが特徴です。
身体を鍛えることよりも、精神の安定やリラックス状態にすることが目的として取り入れられているのも特徴の1つです。
うつ病などの精神疾患の治療にも効果が認められています。
■ピラティス
ピラティスでは、止まることなく体を動かし続けるのが基本です。
ただし、ただ体を動かすだけでなく、動きながら自分の内面にも意識を向けるため、ピラティスは「動く瞑想」とも呼ばれています。
体の動きを意識しながらインナーマッスルを鍛え歪みを整えたり姿勢改善をすることが主な目的で、リハビリテーションのエクササイズとしても取り入れられるなど、医療現場でも通用するものとしての多様性もあります。
④効果
■ヨガ
ヨガには、身体や精神面などさまざまな効果があります。
【身体面】
・筋肉を鍛え、代謝を上げ、脂肪燃焼効果が期待できる
・柔軟性向上や体幹強化、姿勢改善、スタイルアップ効果が期待できる
・むくみや冷えの解消、血流改善でホルモンバランスが整うとされている
・骨盤、背骨の歪み改善効果により、姿勢が正されるといった変化が訪れることもある
【精神面】
・ストレスが軽減され、大きなリラックス効果が得られる
・気持ちが穏やかになるので、日常的に小さな幸せを感じる機会も増える
・セロトニン(幸福ホルモン)の値が高くなることが証明されている
・瞑想を通して自分の心や身体に意識を向けていくことで、セルフケアも行いやすくなる
ヨガの効果を実感できるタイミングは個人差がありますが、ダイエットなど身体の変化に関しては、即効性はあまり期待しないほうがよいでしょう。ストレス軽減など精神的な面については、比較的早いタイミングで効果があらわれます
■ピラティス
ピラティスには、次のような効果が期待できます。
•骨格を整えることで代謝が上がり、痩せやすい体質づくりができる
•冷えやむくみを解消できる
•姿勢が改善される
•免疫力が向上する
•ストレス解消や睡眠の質の向上につながる
•集中力がアップする
•更年期症状の緩和につながる
ピラティスでは、背骨や肩甲骨、骨盤、股関節などを意識しながら正しく動かしたり、深い呼吸を行うことで、これらの効果が期待できます。
ピラティスは「動く瞑想」とも呼ばれ、精神的安定やストレス解消効果が期待できます。ピラティスの深い呼吸はリラックス効果があり、心拍数を安定させ、血圧を下げ、筋肉をほぐし、脳への酸素供給を増加させます。
ピラティスの効果は、コンスタントに続けることで、少なくとも3か月から8か月前後で身体によい変化をもたらすとされています。
④まとめ。結局より効果的なのは?オススメなのはどっち?
まずはご自身の目的を明確に!!
ピラティスもヨガも身体に良い影響を与えるエクササイズであることは間違いありません。
両者ともに効果を感じるまでに3カ月は必要。
一番は、毎日コツコツ継続することが大切です。
ヨガとピラティスは似ているところもあれば、違うところもあります。その時々の気分に合わせて使い分けるのも良いかもしれません。両方とも併せて行うことで、それぞれを身につけることができ、互いに影響しあうことも考えられます。リラックスと覚醒、精神と体、両面から自己鍛錬をしていくことは、結果的にそれぞれの統合へとつながっていくでしょう。自分をコントロールする手段として、どちらもとても役に立つものです。ぜひ、自分に合ったスタイルで取り入れてみてくださいね。